演題:徳川家康の人生を変えた戦い
講師:小和田泰経氏
早稲田大学エクステンションセンター講師/静岡英和学院大学講師
日時:2023年4月15日(土)14:00~16:00
会場:サンパルネ・コンベンションホール
東村山駅西口 ワンズタワー2階
講師の小和田先生はNHK大河ドラマの「資料提供」や「時代考証」に携る一方、「ぶっちゃけ寺」や「林修の歴史お宝ミステリー」など数多くテレビ出演をされています。また「戦国合戦史辞典 存亡を懸けた戦国864の戦い(応仁の乱から大坂夏の陣までの合戦を時系列で紹介)」などの多くの著書も出版され、言わば「戦国時代のスペシャリスト」です。
今回の講演は早稲田大学エクステンションセンターで6回に渡って実施されたものを1回に圧縮して行って頂きました。講演の冒頭で“泰経”は本名であるというお話がありました。歴史学者の父・小和田哲男氏川家康がなぜ天下人(てんかびと)になれたのか。
6つの戦いを時系列で地図や武将名の入った地図をスクリーンに映し出して分かり易く解説して頂きました。以下はそれぞれの戦いの印象深い言葉です。
1.桶狭間の戦い:駿府で人質になっていた家康。尾張への進出を画策する今川氏。織田信長の反撃。家康は桶狭間でなく大高城にいたので助かり岡崎城に入城。家康は西三河の今川方を駆逐、三河を統一した。
2.三方ヶ原の戦い:遠江(とおとうみ)への進出を図る家康。
家康の遠江侵攻。掛川城の包囲。今川氏の滅亡。家康は今川氏真と和睦したとの理由で自分を非難した信玄と断交。4年後三方ヶ原にて追撃した家康は信玄に敗れ浜松城に敗走。
3.長篠の戦い:3年後家康軍は馬防柵の最前線に布陣、鉄砲により武田騎馬隊を阻止、武田軍の敗走。7年後に信長による甲州攻めで武田氏は滅亡。家康も信長に従って参陣。
4.小牧・長久手の戦い:家康はこの戦いで秀吉に敗北せずに和睦。敗北していたら「関ヶ原の戦い」はなかったかも。これを機に秀吉に服従。豊臣政権ナンバー2の座を確保。
5.関ヶ原の戦い:家康の東軍と石田三成の西軍の戦い。西軍の毛利・吉川3万は動かず。西軍の小早川秀秋を味方につけ、小早川勢1万5000余が西軍大谷陣を攻撃し西軍は劣勢に、そして総崩れに。
6.大坂の陣:将軍となった家康。2年後には将軍職を辞して秀忠に譲渡。家康が秀頼に臣下の礼を要求し淀君が反発。冬の陣で真田丸攻略に失敗、和睦、その条件として大阪城の堀埋め立て。翌年の夏の陣。真田信繁隊の家康本隊攻撃で混乱するも兵力に勝る徳川軍により豊臣軍は壊滅。
小和田先生の豊富な知識に基づいた、流れるような「語り口」に参加者は引き込まれてしまいました。6月の市民雑学講座も講師は小和田先生です。6月を楽しみにする人も多くいるだろうと確信しました。
◎来場者数 74名(市民46名 会員・ご家族28名)
会員名(敬称略)青山、伊藤、大内、岡田、加藤、上町、鴨田、黒田夫妻、小森、崎山、佐久間、副島、滝川、千葉、
當間夫妻、富澤、平井、藤井夫妻、真泉、町田(和)、町田(光)、三宅、安田、山本、吉田勝
(小森 敏孝 記、 大内一男・佐久間 卓 写真)