世話人:黒田 祐司、副島 健、中沢 義則
六月になるといつも正岡子規の「六月を奇麗な風の吹くことよ」という句を思い浮かべます。五月ではなく湿っぽい六月に、気持ちの良い風が吹いていると詠んだところにこの句の眼目があり、真夏へ移るまでの中途半端な季節である六月を、生命感ある視覚的な景にしている点が高く評価されている作品です。これが日清戦争で病んで帰国した子規が療養中に詠んだ句だと聞くと感慨がひとしおです。
さて、今回は第133回の稲酔句会の互選で最高得点の泰山さんの句を紹介いたします。
カセットはポールモーリア若葉風 泰山
カセットでポールモーリアを流しながら、彼女と車を走らせた80年代の思い出が一気に蘇ってきました。俳句は40年の月日を一気にタイムトラベルできる面白さがあります。
次回の第134回稲酔句会は6月27日(木)13時(東村山市立社会福祉センター)を予定しています。
俳句に興味、ご関心のある方は「お問い合わせフォーム」から副島(そえじま)までご連絡ください。
(副島 鶴来 記)