講師:福田 英宏氏((株)Recovery Adviser代表取締役・早稲田大学招聘研究員)
日時:9月21日(土)14:00~16:00 会場:サンパルネ・コンベンションホール
福田英宏先生は1974年生まれ。早稲田大学大学院スポーツ科学研究科を修了後に機能性アパレルのメーカー勤務を経て、休養の普及や啓蒙活動を行う(株)Recovery Adviser(リカバリーアドバイザー)を設立し、代表取締役に就任されています。プロアスリートをはじめとするスポーツ選手に「リカバリー理論」を指導するほか、休養や健康関連を展開する企業のコンサルティングを手掛ける「疲労回復の専門家」として御活躍中であります。本講座は先生が早稲田大学エクステンションセンターで担当された講座の縮小版です。
当日は司会の紅松(容)幹事による開催宣言・諸注意の説明、町田事務局長の挨拶、小野(浩)副会長による講師のご紹介の後、講演となりました。講演内容は下記でした。
・年齢別の必要な睡眠時間:60歳代では6時間等
・「朝型」「昼型」が決まる要因:遺伝子と年齢で決まり「朝型夜型質問紙(MEQ)」テストで
判定できる
・眠りの仕組み:睡眠中に肌細胞は再生・修復される。ノンレム睡眠は神経や血管がしっかり休む時間、
レム睡眠は記憶定着、骨格筋の疲労回復時間とされる
・人間の体内リズム:地球の自転周期であり約24.18時間。時間のずれを光、食事、運動、人との関わり等で
調整している(体内時計リセット機能)
・朝の起床時の注意事項:朝に5分以上、室内照明ではなく目から太陽の光を浴びることが重要。体内時計
は光でリセットされて約15時間後にメラトニンが分泌され眠くなる
・朝ごはんの重要性:トリプトファンとビタミンB6の両方を含むバナナ、豆腐、豆乳、納豆の積極的な摂取を。
睡眠の質を引き上げる食材として豆類、ごま、わかめ、野菜、魚、しいたけ、いも類。「まごわやさしい」で
覚える
・効果的な入浴方法:浮力でリラクゼーション、水圧で血流促進、温熱で自律神経コントロールの効果。40度
で15分入って深部体温が下がってくるのが90分後なので、就寝する90分前には入浴した方が良い。
入浴剤はエプソムソルトがお薦め
・夜の就寝時の注意事項:寝室は夏は26℃から28℃、冬は16℃から19℃、湿度は60%前後に保つ。
明るさはカーテン越しに月明りを見るくらい。脳が興奮するため青白い光を浴びないこと。寝床で考え事を
しない。眠くなってから寝床に入ること。低反発より高反発マットレスがお薦め。電磁波の影響があるため
スマホの目覚まし機能は利用しないほうが良い
・478呼吸法:座位か仰向けの楽な姿勢でリラックス状態を整えて、4拍鼻から息を吸う⇒7拍息を止める⇒
8拍口から細く息を吐きる
ストレスの多いこの時代を生きる私たちに疲労を感じるメカニズムを説明していただき、効果的な睡眠、入浴、栄養の取り方など、身体を休めてエネルギーを取り戻して日常生活の質を上げるための有効な方法を、具体的にわかりやすく説明していただきました。今後にも活かせる具体的な疲労回復方法を日々の生活改善に役立てたいと感じました。
◎来場者数 87名(市民等55名 会員・ご家族32名)
会員名(敬称略)
青山、阿部茂、伊藤、上(素)、大内、尾島、小野(浩)、加藤、鴨田、紅松(容)、黒田夫妻、小菅夫妻、 佐久間、副島、髙橋(正)、滝川、滝来(洋)、田邉、戸田、富澤夫妻、藤井夫妻、真泉夫妻、町田、 三宅、吉澤夫妻、吉田勝
(小野 浩一 記、佐久間 卓 写真)