
世話人:黒田 祐司
副島 健
中沢 義則
だんだんと日が短くなり、あたりの風景も寂しくなっていくのが11月です。
紅葉や熟した柿の実が彩る景色も命の限りを尽くしているようで、華やかさの裏に寂しい気持ちを掻き立てます。
夏目漱石に「日あたりや熟柿の如き心地あり」という句があります。身も心も熟柿のようにうっとりとした心境を詠んでいるのですが、晩年の漱石を思えば、また違った感慨も湧いてきます。さて、今回は8月の句会での一平さん特選のねここさんの句をご紹介します。
ポーカーの負け落花生三つほど ねここ
一平評『季語は「落花生」。秋に分類される。歳時記をみると、「マメ科の一年草。南米の中央高原原産で、江戸時代初期に伝来した」とある。その落花生の「三つほど」がポーカーの負けだという。俳味にあふれたフットワークのいい句だと感心した。』
次回の第143回稲酔句会は12月18日の木曜日を予定しています。(場所は社会福祉センター予定)俳句に興味、ご関心のある方は副島(そえじま)までご連絡ください。
(副島 鶴来 記)

