俳句同好会イラスト

 

 

 

 

 

世話人:黒田 祐司
    副島 健 
    中沢 義則
 10月に東村山市の企画で全生園を見学する機会を得ました。
 全生園はご存じのようにハンセン病の患者が長年隔離されてきた施設です。誤った隔離は1996年のらい防止法廃止まで続きました。
 2025年現在でも長年の隔離により故郷に身寄りがいなかったり、園外での生活に不安を感じる人達約60名が暮らしています。初めて訪れた全生園は秋雨に濡れ寂しげで、家族から隔離され闘病生活を余儀なくされた方々の苦しみを身近に感じました。
 苦しい生活の中でも各地のハンセン病療養所では、様々な文化活動が行われ、俳句も創作されています。
 入所者が発表の場とした「ふれあい文芸」に稲畑汀子さん特選の次の句がありました。
「白鳥座銀河の中に探しけり」 桜木安夫 (菊池恵楓園)
 銀河の中に白鳥座を探している作者は、一瞬、出る事のできない療養所から離れた世界に遊んだのです。全生園もかつては棘のある柊の木の柵がめぐらしてあったそうです。園内の丘から入所者たちは柊の柵のかなたの山々や田畑を見て故郷を偲んだと言います。
 今月は十月の句会で一平さんが選んだ、特選となった私の全生園を訪れた際詠んだ句を紹介します。

柊の花や望郷止み難し    鶴来

次回の第
143回稲酔句会は1218日の木曜日を予定しています。(場所は社会福祉センター予定)
俳句に興味、ご関心のある方は「お問い合わせフォーム」から副島(そえじま)までご連絡ください。
(副島 鶴来 記)
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