第97回市民雑学講座は2017年4月8日(土)15:30から開催された。講師は鈴木秀次早稲田大学人間科学部名誉教授、会場はサンパルネ・コンベンションホールであった。雨が降りそうな空模様にも拘わらず、121名(市民85、会員36)もの来場者数であった。最近の雑学講座と比較すると今回は会員の参加人数も多かった。来場者の中には朝日新聞記事を持参した都内荻窪在住の方、講演後質問者の一人は昭島市在住の方と遠距離からの参加者も居られました。これも教授の演題「ヘルシーエイジング、若さ保つには」が磁石のように引き寄せた結果でしょう。 大内会長から来場者への謝意と東村山稲門会の紹介と共に、稲門会全体につき下記の紹介があった。国内地域別の数は398、海外地域別 71、職域別 303, 年次別 278, 学部・ゼミ・体育会別 278, 総数 1,328 その数の多さは「新鮮な驚き」であった。次いで吉田勝副会長より、鈴木秀次名誉教授の紹介があった。鈴木教授にとって今回の雑学講座は、今年3月末退官後の初仕事と張り切って居られた。 教授の講演は舞台の大画面にプロジェクターからのパワーポイント映像を駆使、経歴、研究成果、太極拳、気功等のご説明あった。香川県丸亀高校時代に県陸連会長がスカウトし、自宅に下宿させた4名の一人であった。教授は1964年東京オリンピックの際には県内聖火ランナーを務め、聖火トーチを丸亀城博物館に寄贈、今でも展示されている由です。 教授の研究は人間科学の観点から、身体運動の内部の仕組みでその手法は極めて学術的、科学的であり、又かつ実践的であった。現代の学生には昔のしごき、根性論では通用せず、科学的に説明が必要とのコメントに「目から鱗が落ちる」思いであった。骨格筋は600個以上ある、運動ニューロンが神経を支配している、ストレッチすると興奮を沈静化させる、神経の伝導速度は1秒に100メートルと遅い等の説明を大画面の絵図、グラフ、実験動画等で説明された。常識が科学的に裏付けられたとの思いだった。 一方 愛弟子に米国メージャーベースボールで活躍中の青木宣親選手、イチロ一選手のトレナーで初動負荷理論の小山裕史氏がおり、フィギュアースケートの羽生結弦選手は通信講座を受講、試合前の準備体操の指導もしている由であった。太極拳、気功も所沢の地元で毎朝実践中、随意的な脳機能を鍛える由で、稲門会の高橋正夫さん(昨年まで役員・旅行会の世話人)、山本岩男副会長と共に太極拳教室に通っている私に取っては「我が意を得たり」の心境でした。 講演は予定時間を超過し、喫茶店「ゆうもあ」での懇親会も予定時間を超過した楽しい時間でした。鈴木教授はまだ説明時間が足りないと言っておられた事もあり、機会があれば第2回目の講演もお願いしたいと思います。 (黒田祐司 記 赤荻洋一 写真)