俳句同好会イラスト付き

 

 

 

 

 

 

 

世話人:黒田 祐司
      副島 健 
      中沢 義則

昔は九月になれば心地よい風が吹き始め、秋の到来が実感されたものですが、今は温暖化の影響なのかまだまだ残暑が続いています。この「残暑」も俳句の季題としてよく取り上げられます。俳句の世界では「秋暑し」とも言います。
 「道に干す漁網の匂ひ秋暑し」 小路紫峡(しょうじしきょう) 
船が戻り獲れた魚はすぐ市場に送られ、干してある漁網から魚の匂いが生臭く漂って来ます。残暑の厳しいおりはその匂いがいっそう強烈です。嗅覚に焦点を合わせ「残暑」の感覚をうまく表現した句です。
さて、今回は 6 月の句会の最高得点句 4 句の内、前回ご紹介できなかった残り 2 句をご紹介します。
山口泰山さんの句と私の句になります。泰山さんの句は一平さんの特選句でもあります。

蓮を撮る気分は後期印象派    泰山

一平評「後期印象派を代表する画家のモネは、壁画や小品の大小を併せて200点以上の睡蓮の絵を描いたといわれる。作者の泰山さんは多分携帯で蓮の花を撮っているのだろう。構図を決めてシャッターチャンスを狙い何枚も撮っているうちにいつしか気分が高揚してくる。その高揚感を「後期印象派」といいとめたのだ。簡潔で無駄のない表現だと感心した。」

冷酒や壁に手書きの山頭火    鶴来

豆乳評「多分居酒屋でしょう。酒仙、山頭火の句の短冊がある酒場で吞めば、きっと旨6月の句会の最高得点句4句の内、前回ご紹介できなかった残り2句をご紹介いはずです。」

次回の第141回稲酔句会は10月下旬の木曜日を予定しています。(場所は未定)
俳句に興味、ご関心のある方は副島(そえじま)までご連絡ください。

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